英国見聞録010 「ベニスの商人」 by シェークスピア

シェイクスピアって知っていますか。
イギリス人の劇作家で,有名なところでは『ハムレット』とか
ロミオとジュリエット』とか『ベニスの商人』とかを書いています。
この人の生まれた家がストラトフォード・アポン・エイボンというところにあって,
これはバーミンガムとロンドンの中間あたりにあります。
この街は特に何もないところなんですが,シェイクスピア生誕の地だということで,
けっこう観光客がやってきます。
僕はバーミンガム大学で『ベニスの商人』の講義を受けていましたが,
これが難しくってたいへんでした。
シェイクスピアはずっと昔の人なので,
その作品も日本でいうところの古典のようなものです。
みなさんだって,例えば平家物語とかを学校で習っても,
同じ日本人が書いたものでもよく意味が分からないところが多いし,
それにおもしろいと思う人はあんまりいないでしょ。
イギリスでも学校でシェイクスピアを教えるんですが,
子どもたちは退屈に思っているようです。
で,あるとき,このシェイクスピアの授業のおまけっていうような感じで,
ストラスフォードへ『ベニスの商人』の劇を見に行きました。
いや,これはびっくりしましたよ。
だって,出てくる人たちがスーツを着た現代人の設定になっていたんですもん。
たとえば,そうだなぁ,みなさんが『源氏物語』の劇を見るとしたら,
登場人物は当然,平安時代のかっこをしてると思うでしょ。
スーツやワンピースを着た人たちが演じる『源氏物語』って,想像できないでしょ。
それと一緒ですね。
興味のある人はぜひシェイクスピアの作品を読んでみてくださいね。