英国見聞録015 クリケットって知っていますか?

イギリスで人気のあるスポーツといえば,やっぱりサッカーとクリケットでしょう。
クリケットというのは,とてもひとくちに説明できないけど,
野球のバットを太くしたようなやつで,
野球のボールみたいなものをピッチャーが投げて,
バッターが打つというスポーツです。
でも,野球とは全然違います。
バッターは,打ったボールをノーバウンドで守備のプレイヤーにとられたとき,
そしてバッターの後ろにたっている3本の棒の上に置いてある
小さな杭みたいなやつをピッチャーの投げたボールで落とされたときに
アウトになります。
そして,打っても気に入らなかったら走らなくてもいいんです。
気に入ったときだけ,ベースまで走ります。
ベースといってもバッターのところと,ピッチャーのところしかなくて,
これを往復するんです。
一回打って何往復してもよくて,片道ごとに1点が入ります。
アウトになるまでは,ずっと一人のバッターが打ちます。
だから,いわゆるチェンジになるまで,延々と何時間もかかります。
だって,杭を落とさないようにするには,
太いバットにチョンとあててるだけでいいし,
ノーバウンドでとられないようにするには,
徹底的にゴロを打ってればいいんだから。
あ,ちなみにピッチャーは,必ずワンバウンドするボールを投げなきゃいけないんです。
そして投げるときには,肘を曲げてはいけないんです。
わかるかなぁ。

こんなふうですから,たいていの場合,
守備の人たちは何時間もずっと守りっぱなしですよね。
じゃあ攻撃の人たちはどうしてるのか。
簡単です。
自分の番が回ってくるまで,または誰かがアウトになるまで,
延々とベンチでゆっくりお茶を飲んでいます。
ね,変なスポーツでしょ。
もちろん試合は1日では終わりません。
たいてい3,4日かけてやるようです。
僕も一度だけ見に行ったことがありますが,
まわりのイギリス人たちはとても熱中してたんだけど,
僕は退屈でしたねぇ。
ちなみにこのクリケットというスポーツは,
イギリスのほかに,オーストラリアとインドで盛んなんだそうです。